フルサイズとAPS-Cのセンサーサイズについて

今年はフルサイズセンサーを持つカメラの出荷台数が非常に多いそうです。

RX100M3

キヤノンからR5やR6、そしてニコンからはZ5、そしてソニーからα7siiiやα7Cが発表されて魅力的なカメラがどんどん出てきています。

それらの発表で出てくる大体こんな感じの文がとても気になります。


フルサイズセンサーによる圧倒的な高画質


なるほど。確かにフルサイズセンサーは広義においては高画質かもしれません。センサーサイズから1画素当たりの余裕があり暗所などの特定環境下、そして白飛び、黒つぶれ等の諧調性においては確かにアドバンテージがあります。また、広角レンズなどの充実度も相まって広角はフルサイズの方がいいと言うイメージがあります。


じゃあAPS-Cセンサーはダメなのか。


全くそんなことはありません。我々が感じている「高画質」と言うのはセンサーよりもむしろレンズによるところが大きいように感じています。


ポートレートにおいて瞳にピッタリピントが合っている、髪の毛一本一本まで感じさせる解像感、そして美しい背景ボケ。また風景写真において隅々まで滲みなくシャープに写る感じなどなど。


これらはほぼレンズの性能と言っていいでしょう。

(ピントを合わせるのはカメラの役目ですが)


私はフルサイズセンサーを持つα9とAPS-Cセンサーを持つα6600、そして1インチセンサーを持つRX100M3を持っていますが、センサーサイズによる優劣で機器を選択はしていません。


APS-Cセンサーを持つカメラの大きなメリットはカメラを小さくできる事はもちろんのこと、レンズも(価格も)小さく出来ることです。一眼カメラはボディだけで撮影することは出来ず、レンズやボディなどトータルで運用していくことを考えないといけません。


例えばレンズ単体で言うと、割とガチ性能で作られていることで知られている標準焦点域+F2.8固定ズームである24-70mmF2.8はSONYで言うとフルサイズ向けにはSEL2470GMと言うレンズがありAPS-Cセンサー向けにはSEL1655Gと言うレンズがあります。若干のコンセプトは違えどほぼ同じ立場のレンズです。


サイズと重量を見ると

このようにレンズ自体でこれぐらいサイズに違いがあり、カメラのコンパクトさと相まって非常に持ち運びしやすく気軽に持ち出すことが可能です。α7Cが出て確かにα6000系のボディと同等の大きさになっていますが同等の描写をするレンズを組みわせるとフルサイズセンサーを持つカメラとの差は依然としてあるという事になります。


描写の違いに関しても、私はそこまで説得力がある写真を撮っていないので(苦笑)、PHOTOHITOのリンクを貼りますのでご覧ください。


SONY α6600で撮影された写真
https://photohito.com/camera/brands/sony/model/ilce-6600


富士フィルム X-T4で撮影された写真

https://photohito.com/camera/brands/fujifilm/model/x-t4/

PENTAX KPで撮影された写真

https://photohito.com/camera/brands/ricoh+imaging/model/pentax-kp/


どうですか?十分だしむしろセンサーサイズを語るのが馬鹿らしくなるような素晴らしい写真ばかりですよね。


最近の私の運用スタイルとして写真だけの為に出かけることも少なくなり、そうなるとAPS-Cセンサーを持つカメラの機動性の良さがとても便利でもっぱらα6600ばかりです。16-55mmF2.8もコンパクトで凄く性能が高く素晴らしいレンズです。(実は20mmF2.8の薄いパンケーキレンズに魅力を感じていたりもします)


結論を言いますと、


センサーサイズでカメラの優劣を語るのはやめませんか?


カメラにはそれぞれ作られるコンセプトがありセンサーサイズだけで優劣は付きません。個人的には写真はカメラではなくレンズであり、そして美しいなと感じてシャッターを押す人の気持ちがなによりも大切です。もっとも撮る人が撮ればカメラなんて関係がありませんしね。


最近のフルサイズセンサー信仰的な流れに逆らうことになりますが皆さんが素敵なカメラ持って素敵な風景と出会えることを祈っています。

自転車に乗ってどこまでも

自転車に乗ってどこまでいこう 風にのって野原を越えて 雲をとび越え どこまでもいこう

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