教えることの難しさ

長男がクラブ活動で金管バンド部に所属しています。

パートはコルネット。トランペットの兄弟だと思ってもらえればいいかなと思います。
入部してしばらく息子が吹いている所を見なかったのですが、一緒に練習しようと
言われてなんとか早く帰ることができたので練習を見ました。

7月の中旬にパレードがあり、それに参加するみたいで曲の練習をしているものの
4月から始めたということで正直まだ曲を吹くというレベルではない。とは言っても
思った以上に音は出ているし2ヶ月という事を考えたら十分かなと思いました。

「お父さんは吹けるんだから色々教えてあげてよ」とは嫁の言葉。

教えるって何を教えればいいのだろうか。楽器を始めて2ヶ月の子には何を
教えてあげればいいのだろうか?

金管バンドに入部する前は適当に「こう吹け・ああ吹け」とは言っていたけれど実際
入部した以上、部内には先生という指導者がいる。指導者がいる以上、自分がどれ
だけ経験値があろうと指導者が言うことが優先だと思います。

これにはちょっとした苦い思い出があって、自分も小学校5年から高校卒業まで
吹奏楽部にいていろんな先生・監督・先輩に指導を受けたのだけれど微妙に
人によって指導方法が違う。特に同じ時期に指導方法が違って戸惑ったことが
あった。こんな思いはさせたくない。

やり方と言ってもまずは基礎をみっちりやって曲を覚えさせる方法もあれば馴染み
深い曲をやらせることによりその中から基礎を身につけさせる方法もあるとも思う。
どれが正しいということはないと思う。おそらくこれは楽器の世界だけではなく
仕事の世界でも同じことだと思う。

アドバイスしたことはとりあえずリラックス。いつも怒られているせいか(笑)、
自分が何か言うとビクビクしながら吹くのでとりあえず肩の力を抜かせました。

そして姿勢。背筋を伸ばして楽器を地面と平行に構える。
(厳密に言うと何が何でも平行という訳ではないのだけれど。)

その上で、基礎の基礎であるロングトーンをひたすら練習させました。ンポは
90で8拍吹いたら8拍休む。これを何回も繰り返す。最初は簡単そうに吹いて
いたけれど、疲れてきたのか音がかすれてきたり、音程がぶれたりする。

これはまだ吹く為の筋肉も出来ていないのだから今は出来なくて当然。

でも、だからといってすぐやめたらその筋力は養われない。だから辛くてもある程度
負荷をかけて頑張らせる。楽器を使ったり、マウスピースだけで吹かせたり。

さすがにある程度の時間吹かせていると辛そうだった。だけどみんなこれを乗り越
えているのだから頑張って欲しい。

Nikon D3 + AF-S NIKKOR 24-70mm F2.8G ED

「みんな乗り越えた」って言ったけれど果たして自分は乗り越えただろうか?

ここからが本題の「教えることの難しさ」なんだけれど、このブログを見ている人の
中で自分が現役時代に一緒に吹いていた or 吹いている所を見ている人は多いと
思うのだけれど、自分は決して練習をまじめにする人ではなかったって言うのは
皆さんご存知の通りだと思います。(苦笑)

※どちらかと言うとまじめに練習をしていたのは当時隣で吹いていた嫁であろう。

だから、自分が息子に色々教えて、えらそうに言っていると隣でニコニコしながら

よくもまあ、(練習嫌いだった)あなたがよくそんなえらそうに言えるよね(笑

って言う目で見るんですよね。

わかってるよ。だから言うんだよ。

自分で言うのもなんだけど、練習はしなかったけど自分はそこそこ吹けたんですよ。

今から考えると技術的な進歩があまり無かったと思う。ある程度の上手さはあった
けれど、根本的にあまりそこからの上達は無かったと思うし、自分が好きな曲に対
しては本当に上手く吹いていたけれど、その逆に対しての柔軟性は無かったと思う。

息子にはそうなって欲しくない。

努力をしなかったからこそ解る不甲斐なさがある。そんな想いをして欲しくない。

今回のトランペットに限らず、親が子に何かを教える時に自分を棚に上げて説く
事は多い。これは誰でもそうだと思う。でもそれをわかった上で説かなくちゃいけない。

おそらくそんな気持ちは少なくとも同じ立場にならないと解ってもらえないだろうな。
だって、俺もさっぱりわからなかったもん(笑

頑張れ。本当に頑張れ。早く上手くなって一緒に同じ曲を吹こうぜ。

自転車に乗ってどこまでも

自転車に乗ってどこまでいこう 風にのって野原を越えて 雲をとび越え どこまでもいこう

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