定期演奏会が終わりました。コロナ禍もあり2年ぶりの定期演奏会となりました。
SONY α6600 + E 16-85mm F2.8 G
F2.8 1/125 ISO1000
前回の定期演奏会の記事はこちら。
今回は前回の反省点であった「アガリ症」との向き合い方が大きな課題でした。多くの人にアガる事に関して話を聞いたり、自分が今まで演奏してきた中でどこがターニングポイントになってしまったのかなどなど色々考えました。
結論から言うと、
こつこつと練習して根拠のある技術力を上げて小さな成功体験を積み重ねる。
自分にはこれしかないと思うに至りました。
今回は短いながら定期演奏会のメイン曲のソロを担当することになりました。技術的にはそれ程難しく無く短いフレーズですが、なかなか思うように吹けず最初は本当に辛かった。合奏そのものが怖くて、そしてその曲を吹くのが怖い。その中で吹いて実際に音が少し外れたりかすれたり震えたりすると周りの視線が怖くて更に自己嫌悪。そんな日々でした。そう思ってるように見えなかった?いや本当ですよ(笑
トランペットのレッスンで荻原先生から「出来ないフレーズを1万回練習したら恐らく出来ますよ。でもそうじゃないんですよ」と言われたことがあります。出来ない理由を探してそこに含まれる技術的要素を解決しないと意味が無いと言われていて、自分が思う練習を色々しました。すぐに結果は出ないし見えないトンネルをもがいている感じだったなぁ。
色々やっていくちに少しずつ成功率が上がってきました。パートリーダーさんを始めとして同じパートの人たちから「良かったよ!」と言われるようになってきました。同時に「もう少しこう表現してみたら?」というアドバイスをもらうようになりました。
それによって「吹ける or 吹けないと言うレベルは乗り越えられたかな」いうのを実感できててきて、ソロを吹くこと自体がそれ程怖くなくなってきました。
本番の1週間前にホール練習があってそこで吹いた結果、先生を始め、同じパートでない多くの人に「良かったですよー!」「これぞトランペットだ!っていういい音だった」等と言われて本当に嬉しくて。そこでやっと身が軽くなりました。これが1週間前(笑
そして本番。
まずは開演前の舞台袖。前回の定期演奏家の時はここで緊張して口がカラッカラ。その事に焦って更に緊張。照明が照らされて頭真っ白。その結果1曲目に事故を起こしてガッカリ・・・でした。
今回はそれ程の状態ではなかったですがちょっと緊張しているぐらい。「今回は大丈夫そうだけどやっぱり緊張してるなー」ぐらい。
1曲目のアルヴァマー序曲。実は今回の緊張はこの曲に対してだったんですよね。いつもバテてしまい思うように吹けなくて、それ故に音程がズレズレになったりテンポ感がブレたり。この点に関しては本当に同じパートの方々を始めみなさんに迷惑をかけてしまい、そんな中で同じパートの方々が色々サポートをしてくれて本当に嬉しかった。本当にうちのトランペットパートは最強です。
結果、まあ問題は有れどそこまで破綻は無く(当社比・笑)アルヴァマー序曲が終わったら霧が晴れたようにスッキリ。とは言うものの、本番の緊張感は有り、依然として心にあったのは「どうせ失敗するんだろうな」というネガティブな気持ちと「でもあれだけやったんだし、いけるだろう」と言うポジティブな気持ち。でもこの段階で後者の割合が大きい。そして始まるその曲。ジワリジワリとその部分が迫るも、「もうなるようにしかならないな」と割と冷静に待つことが出来ました。
そしてそのフレーズ。いつものように先生が穏やかな表情で「はい。どうぞ」の合図を出してスタート。ちょっと音がかすれたけれど心地よい緊張感で吹き終えることが出来ました。吹いている時の風景を今もしっかり覚えてる程です。今まで吹けたレベルの中からしたら一番ではないけれど、自分の実力からしたら十分かなと思えるレベル。吹いた後、本当にスッキリして楽しかったと思えました。
アルヴァマー序曲の負い目による緊張、祝典のための音楽のここまでやったんだから何とかなるだろうと言う気持ち。やはり自分の場合は緊張の差はやっぱりここなんだなって思った訳です。
いやー。長々とありがとうございました。自分の為の報告書みたいなものです(笑
SONY α6600 + E 16-85mm F2.8 G
F2.8 1/60 ISO10000
そしてこれからのお話。
もっと技術的な基礎力を付けたい。これは前回の定期演奏会が終わって書いたこと。でも引き続きこれです。もちろん、当時よりも基礎力は上がっている(と信じたい・笑)はずですが出来なかった事が出来るようになってくるとまた見えてくる壁も出てくるように思います。
これはトランペットに限らず何をやっても同じですよね。でもそういった不安と対峙できるのは根拠となる技術力なんだなって改めて痛感しました。アルヴァマーの至らなさは特にそう思います。
自分は本当に不器用で、なかなか思うように吹けないと常々思うんですが、少しずつレッスンを受けてそして楽団の仲間に支えられてなんとかここまで来ることが出来ました。現状に満足をせず、もっともっと吹けるようになって作曲者・編曲者が五線譜に込めた素敵な風景を自分の音で見に行きたいと思います。
これからも頑張ります。皆様、まだまだご迷惑おかけしますよー笑
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